さて、とつぜんですが、
自分の家の木はどこからきたのでしょうか?
これがわが家の大黒柱。
ちょっと写真が生活感でちゃってますが…
あまり気にしないで下さい。
なんでもそうですが、
そのものが何でできていて、
どんなものが使われていて、
どこからきたのか?
これを知るということは
実はとても大事なことです。
普段なかなか意識することがないと思います。
ただ、無関心ということは怖いことです。
知らない
ということも怖いことです。
もし、自分の家につかわれている木が
遠く離れた国の
森を傷つけ
そこに住む人たちの
生活をおびやかしていたら…
その木を使うことによって
苦しんでいる人たちがいるとしたら…
なぜ安いのか?
それを、よ~く考えてみてください。
それを知ってしまうと、
知らなかった
なんて言えなくなっちゃいます。
もっと安く
もっと大量に
もっと早く
なんて言えなくなっちゃいます。
ボクも知りませんでした。
知ったときは
衝撃でした。
ボクは家を建てるときに
この大黒柱がどこからくるのか?
それを見るために
自分で山に行って
自分の手をつかって切ってきました。
自分の家の大黒柱を、自分で切りに行こう!
トレーサビリティーツアー!です。
まずはどの木にするか?
物色です。
どれがいいかな~。
なんだかこのヒトに
強く引きつけられました!
こいつだ!
木に手をあてて
その体温を感じます。
…よろしく。
プロにサポートをしてもらい
チェンソーで木に立ち向かいます。
肝心の切っている写真が見つかりませんでした
…スミマセン。
ズドーン。
まじでこわいんですよ、これが。
風が強かったんで、逆に倒れてこないかとヒヤヒヤもんです。
ズルズルズルズル
そして、製材所へ。
まずは皮をむきます。
名前を書いておきます。
間違いなくここで切ったものが
現場に運ばれますよってことで。
さあ、いよいよ製材。
どんな木肌があらわれるのか?
ドキドキします。
キタ~!
キレーだ~!
ヨッシャ~。
そして乾燥。
なんで黒っぽくなってるかわかります?
昔の古民家なんかを見ると、
なんだか真っ黒になってますよね。
そう、あれです、アレ。
囲炉裏。
囲炉裏で火をおこすと
その煙が木とかに染み込むんですね。
実は虫はこの煙のにおいが嫌いなんです。
それを人工的にやってあげよう
っていう乾燥方法なんです。
燻煙乾燥(くんえんかんそう)っていいます。
煙で燻すってことです。
この乾燥方法や虫に対する処理についても深いんですよ。
これはまた別の機会にお話ししますね。
たとえば、虫がつかないように強烈なクスリをつかうと
どうなると思います?
虫が嫌がるような、もしくは死んじゃうようなクスリですよ。
なんだかコワくないですか?
しかも、この製材所さんのすばらしいところはコレ!
なんとこの乾燥の燃料が石油とかじゃなくて
「木」なんですよ。
エネルギーは木なんです。
木を切ったときにでた端材なんかを
燃やして出てくるその煙で乾燥させてるんです。
かしこいですよね~。
それとこんな副産物が。
木酢液です。
木を燃やしてるんで、これもとれちゃうんです。
これもつかえるんですよね~。
う~ん、無駄がない。
今日からわが家の一員です。
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羊の毛と杉の木の皮の断熱材
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