猫の好物と聞いて「魚」と答える人は多いかと思います。
しかし欧米では肉を食べさせるのが常識で
海外製のキャットフードは肉類がメインです。
日本では「猫=魚」のイメージが根強いのに対して
魚を食べる習慣のない国の猫は魚を食べないそうです。
猫がその土地のものを食べることは
けして珍しいことではありません。
猫の食文化にはお国柄がにじみ出るものです。
今回はそんな世界各地に住む猫の食事情に
スポットを当ててみたいと思います。
■アメリカ
世界一のピザ消費国のアメリカ。
現金のボーナスよりもピザをもらう方が
仕事のモチベーションアップになるくらい
国民みんながピザ好きです。
「トマトソースを使っているからピザは野菜」
なんて法律があるくらいですから
ピザへの情熱は並大抵のものではありません。
どちらかと言えば上に乗ったチーズ目的になりますが
アメリカの猫もピザが大好物です。
日本よりも低価格で手に入れやすいことも
ピザ信者の増加に拍車をかけているのでしょう。
しかし塩分・乳製品・添加物に加え
禁忌となる玉ねぎが入ることもあるので
猫にピザはオススメしません。
■インド
マタタビに似たスパイスが入っているのか
カレーの香りが好きな猫は日本にもいます。
猫がカレーを食べる姿がインドで確認されていますが
街で猫を見かけることはほぼありません。
ネズミを神の使いとして崇めているインドでは
天敵の猫は不吉な存在と考えられているため
飼育しているのもごく一部の地域だけなのだとか。
他に食べるものがなければ
人の目を盗んでカレーを食べるのでしょうが
香辛料自体が刺激物ですし必然的に寿命も短くなります。
あまり知られていませんが
インドは猫にとって生きにくい国なんですね。
■イタリア
引用元:http://shibuya_naoki.typepad.jp/top/2009/01/–2dd1.html
イタリア料理の代名詞とも言えるパスタは
そこで暮らす猫にとってもお気に入りのメニューです。
そういえば日本にも蕎麦やうどん好きの猫はいます。
麺が長いままだと食べにくそう、と思うかもしれませんが
食べ慣れている猫は舌に絡めて器用に食べます。
猫の写真家で有名な岩合光昭さんによると
トマトソースを綺麗に食べる猫もいれば
ソースまみれになって食べる猫もいるそうです。
猫にとってのテーブルマナーは
美味しく食べればOK!ということなのです。
■チュニジア
引用元:http://shibuya_naoki.typepad.jp/top/2009/02/–435f.html
こちらの写真の猫は
ヒヨコ豆の入ったクスクスを食べています。
チュニジアでは猫を大切にする文化があるのか
街中でくつろぐ猫の姿が見られる「猫天国」。
この写真からも現地の人が
猫を大事にしていることが分かります。
2015年に発生した連続テロ以降
治安が悪いイメージばかり先行していますが
もともとチュニジアは人も街も穏やかな国なのです。
弱い存在の猫も共存できる優しい街が
これ以上傷つけられないことをただ祈るばかりです。
■猫ご飯から見えるのは国の本質
猫の嗜好性は生後3ヶ月で決まるそうです。
その間に多く食べたものを好むようになるため
国の食文化や飼い主の食生活が影響するのは
とても当たり前のことなのです。
ほんの一例しか取り上げていませんが
猫の食事情からは国民性や宗教
国が抱える問題が垣間見えてきます。
旅行などで遠出したとき
そういった目線でその街を見てみると
意外な発見があるかもしれませんね。