【海外編】猫が出てくることわざ&慣用句

前回は猫に関することわざをご紹介しましたが

じつは海外にもたくさん存在します。

 

その国ならではの言い回しや文化が感じられる

ユニークなことわざを集めてみました。

 

暗闇では猫はみな灰色(アメリカ)

 

どんなに毛並みが美しくても

暗闇のなかではどんな猫も灰色に見える。

 

外見の良し悪しはあまり意味を持たないことの

たとえとして使われます。

 

端的にいえば「見た目で判断するな」

という意味になりますね。

 

イギリスやフランスなどでも

使われていることわざです。

 

僧侶に頼る猫(タイ)

 

権力のある人に頼ったり甘えることを指します。

 

目上の人にすぐ頼る人に対して

「まるで僧侶に頼る猫のようだ」

というような使い方をするようです。

 

タイの人にとって僧侶とは

功徳を積んだ大変偉い人ですから

地位の高さの代名詞として用いられます。

 

仏教国のタイならではのことわざです。

 

猫を嫌う人には気をつけろ(アイルランド)

 

猫は自由な生き物ですから

そんな動物が嫌いということは

支配したり思い通りに操ることが好きな人間。

 

だからそういうタイプの人間には

近づかない方がいいという意味になります。

 

たしかに猫を抑圧することはほぼ不可能です。

 

そんなことを望む人と真っ当な人間関係は

築けそうにないですよね。

 

火傷した猫は水から逃げる(スペイン)

 

熱湯で火傷を負った猫は

冷たい水を見ても逃げるようになるということ。

 

失敗したことに懲りて

必要以上に用心深くなることのたとえです。

 

日本ではこれと同じ意味で

「羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」

ということわざがあります。

 

こっちの方が難しいですね。

 

熱い吸い物(羹)で一度口を火傷した者は

膾のように冷たいものも吹いて冷ますという意味。

 

白猫でも黒猫でもネズミを捕るのがいい猫(中国)

 

ことわざとは少し違いますが

これは改革開放時に鄧小平が残した名句です。

 

四川省に古くからあることわざを引用したもので

もともとは白猫ではなく黄猫だったようです。

(茶トラのようなものでしょうか)

 

共産主義だろうが資本主義だろうが

経済と人々の生活が向上すればいい

という意味で発言したことで

中国国内で広く知られるようになりました。

 

■猫ことわざから見るお国柄

 

今回調べていて気づいたことは

英語圏やヨーロッパのことわざに登場する猫は

どちらかと言うマイナスの意味合いで

使われているように感じました。

 

不吉の象徴として扱われてきた歴史が

このような形で影響しているのかもしれません。

 

それに対して中国では

ネズミから書物や穀物を守る存在だったからか

ネガティブな使われ方は少ない印象です。

 

猫が登場することわざは世界中にあります。

 

猫というキーワードから

お国柄を垣間見るのも面白いものです。

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